2021年5月22日に行われた「理想のケアとその実践を語る」あおいけあ×駒場苑コラボ質問会の内容をダイジェスト版で紹介します!

【登壇者】 加藤忠明(あおいけあ代表) 坂野悠己(特別養護老人ホーム駒場苑施設長)

録画をYouTubeとFacebookで公開中です!

★YouTube

★Facebook

*前回記事はこちらから!


5. 周りの賛同を得たいけれど… (録画:1:07:26-1:15:50)

編集部 ありがとうございます。ここからは、いただいているご質問に対してお二方のアドバイスを伺えたらと思います。お二方の場合は社長や施設長という立場ですが、同じ現場の職員という立場で理想の実現にどう動いていけばいいのか、ということについて伺えたらと思います。坂野さんいかがでしょうか。

坂野(駒場苑) そうですね。さっき言ったような感じでいくと、仲間をまず作るっていうところですね。質問的には、なかなか仲間ができないって話なのかな。

編集部 そうですね、はい。

坂野(駒場苑) そうですね。私も仲間を作ろうと思った時に、自分の言葉で話をして共感してもらうパターンもあるんですけど、そうじゃないパターンもあるかなとは思っていて。例えば、同じような考えの事業所を一緒に見学に行ったりとか。今、いろんな事業所がいろんな取り組みをしてて、発信もしてる時代だから、共有しやすくなってるはずなんですよね。「ここの事業所どう思う?」とか、「ちょっと見に行こうか」みたいな仲間から始まってもいいのかな。だから、自分で説得できなくても、いろんな人の言葉を借りて、仲間がちょっとでも増えていくっていうのがすごく大事なのかなと思います。

あとはやっぱり実践によって共感を得られることのほうが多いのかな。想いを共有するのも大事なんですけど、結局は今そこにいるおじいちゃんおばあちゃんとの関わりの中で良いケースが生まれて、そういう感動体験みたいなのをみんなで共有して変わってく、っていうのもやっぱりあるので。思想の部分で共有するのも大事だけど、やっぱり現場で目の前で実践するのを一つ一つ大事にして、それをみんなに発信していくっていうのがすごく大事かなと思います。

なんとか論みたいなのって、結構共有するのうまくいかないなって思ったので、「この方にはこういうのが良いよね」とか、「このおばあちゃんにはこういうふうにしたらこんなに笑顔になったよ」とか、そういうこと一つ一つを、申し送りでも、どこかプレゼンする場所でも、伝えてってもらって、その中で仲間を増やしていくっていうのはありなんじゃないかなって思いました。

私はそんなふうにやったかなって思いますね。でも自分はコミュニケーション能力があまりないので、結果的に私が取ったのは、その現場をよくしようと思ったら、自分が偉くなろうって思ったんですよね。だから、うまくやれるならそうしてもらって、ダメなら偉くなっちゃおう、っていうのはあるのかなと思います。

編集部 なるほど、ありがとうございます。加藤さんはいかがでしょうか。

加藤(あおいけあ) 僕ね、質問が結構漠然としてると思ってるんですよね。例えば坂野さんって人が「夏祭りをやりたいんです」って言い出して、仲間を口説こうと思って「みんなやろうぜ!やろうぜ!」って言ってるんだけど、みんなから共感が得られないって話なのか、夏祭りはやる前提なんだけど、夏祭りを通じて、そのじいちゃんばあちゃんが地域に出ていって活躍することが目的になってる話なのか、とかによって全然違ってくる。

もう目的がその事業所にあって、それに向かって「こういう方法をとっていきましょう」っていう話なのか、それとも夏祭りだけを成功させようと思ってるかで、全然話が違ってくると思うんですよね。夏祭りが成功したって僕はしょうがないと思ってるんです。夏祭りを手段にして、どういう事業所にしていきたいのか、どういう社会にしていきたいのかっていうのが目的であるべきだと思っているんです。

だからその一生懸命口説いてる内容っていうのが何なのかによると思っていて。その理解されないのが、自分がこういうふうにしていくべきって思っているもので、それが事業所の方向性とズレてるのか。逆に私はお化粧が得意だからこのお化粧のレクリエーションを成功させるんだって一生懸命やってるとしても、全然その目的意識が周りとズレてたら、それはただ本人がやりたいことってだけですよね。だから相当内容によると思うので、うまく答えられないっていうのが正直なところです。言ってる意味わかります?坂野さん。(笑)

坂野(駒場苑) 分かります、分かります。みんな分かってくれてると思います。

加藤(あおいけあ) だからその目的に対して動くことであれば、きっとアプローチの仕方が変わってくるし、ここ(夏祭り)にこだわらなくても良いですよね。手段なんかいくらでもあるんだから。でも意外と、手段にこだわっちゃう人ってすごくいるんですよね。「私がこれ得意だからこれやろう」みたいな。大事なのは、そのじいちゃんばあちゃんの力を使ってそこ(目的)に登っていくっていうのが1番なので。もしかしたらそこがズレてると周りの人たちは思ってるのかもしれないし、ってちょっと思いました。かなり穿った見方かもしれないんですけど…。

坂野(駒場苑) いや、でもありますよね。「それ自分の自己満足でやってるだけじゃないの」っていうこととか。

加藤(あおいけあ) そうなんですよ。だってオムツ外すのが目的じゃないじゃないですか。オムツ外れた先に、その人の生活がどうなるのかっていうことが目的なのに。

食事もそうですよね。スプーンを小さくするのが目的じゃなくて、ちゃんとその人たちが食べられる環境を作るのが目的ですよね。でもたぶんその戦術の話を延々とくり返しちゃうと、それが目的みたいになっちゃうので、そこを間違いちゃいがちなのが、意外とこの世界では結構あるなと思ってます。

編集部 ありがとうございます。


★駒場苑の見学会・説明会参加者を募集しています! 詳しくはこちら