2021年4月5日に行われた かすみの里×駒場苑コラボセミナー の模様をダイジェスト連続記事でご紹介します!

テーマ 利用者さんも職員も、「私の居場所はここ」と思える施設とは?

登壇者 奥田 史憲さん(かすみの里・施設長補佐) 坂野 悠己さん(駒場苑・施設長)

かすみの里の紹介 (三重県四日市・特別養護老人ホーム) 利用者の方を「里人さん」と呼び、「里人さんの立場に立って考える」「里人さんの生きてこられた人生、価値観を理解する」「里人さんの声、希望に耳をかたむける」など7つの理念をもとに、里人さんの気持ちに寄り添う介護を行っています。 里人さんだけでなく、職員も自分らしくやりがいを持って働ける環境を目指しています。

駒場苑の紹介 (東京都目黒区・特別養護老人ホーム) 寝かせきり、オムツ、機械浴、脱水、誤嚥性肺炎、拘束、下剤をゼロにする「7つのゼロ」方針を掲げています。数値上のゼロを目的にするのではなく、寝かせきりやオムツ、機械浴が当たり前になっているこの業界において、介護の本来の方向性を示すために、あえて振り切った目標を掲げています。


1. 「かすみの里」のケア方針動画 00:04:15-00:13:00)

奥田史憲(かすみの里)

法人の理念が7つあって、それを覚えるのが最初大変と言われるのですが…(笑)

法人理念 ・里人さんの立場に立って考えます。 ・里人さんの生きてこられた人生、価値観を理解します。 ・里人さんの声、希望に耳をかたむけます。 ・里人さんの気持ち、体を傷つけるようなことは絶対しません。 ・施設は孤立せず、家族・地域との連携を考えます。 ・法律その他基準に従って運営を行います。 ・福祉事業の変化と改革の先駆者となるよう、常に組織・運営を見直します。

利用者さんのことを親しみをこめて「里人(さとびと)さん」と呼んでいるのが特徴です。 他の施設が同じような呼び方をしているのを聞いて、法人ができて間もない頃に「里人さん」と呼ぼうと決めました。

法人は三重県四日市に4つの拠点を構えています。 その中で、総合福祉施設かすみの里は、特別養護老人ホーム、ショートステイ、デイサービス、託児所などから成り立っています。

「小さな町を作ろう」というコンセプトで作られていて、無人売店、喫茶店、地域の人と交流できる場所もあり、「色々な人が自由に入れるといいな」ということで考えていたんですが、現状はコロナで自由な形が減ってしまっています。

かすみの里のコンセプト

元々、かすみの里にはコンセプトがなかったのですが、あることをきっかけにコンセプトを作ろうということになりました。

共に楽しむ 職員だけ楽しくてもだめだし、里人さんだけが楽しくてもだめなので、共に楽しむということが一つですね。

介護を通じて関係性を紡ぐ また、介護を関係性を築くためのツールという考え方をしています。

かすみの里の仕事の中に、「里人さんにしてもらえるような環境づくり」があります。 できる方には、洗い物や配膳、包丁を使った料理もしていただいています。

里人さんの思いを尊重する介護 そして、私たちは病院ではなく暮らしの場所なので、「3食必ずご飯を食べないといけない」というわけではないです。

精神科から入居されたある里人さんの場合は、触れられることに抵抗があり、初日は食事をしてもらうのに、3人がかりで4分弱かかって、やっと車椅子に移乗できるという状態でした。 そこで、まず本人様の思いを優先することになって、起きる気になった時にだけ食事をしてもらうことにしました。 すると、2週間後には、1人介助でスムーズに移乗できるようになりました。

全員がこうなるわけではありませんが、可能性のある方もおりますよ、ということです。

そういったことに取り組んでいくと、結果が入院日数の大幅な減少としても現れてくるようになりました。

次回:2.【利用者編】「自分の居場所」と思える工夫


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