この連載では、業界のことを知らなかった方々に対して、介護業界について、知っていただくために、基本的な内容を、1分で分かる形にまとめて、お伝えしていきます!

■高齢化が進む日本

 介護業界のよくあるイメージの1つとして、「何となく高齢化も進むし、需要がありそうだな〜」くらいは、ぼんやりと頭にあるものだと思います。

今日は、現時点で、実際にどのくらいの数の介護の仕事(事業所の数)があるのか、見ていきます。

 まず、よく聞く話だとは思いますが、高齢化がどの程度進んでいるのか、これからどうなっていくのか見てみます。

以下は、厚生労働省が出している、高齢者(ここでは65歳以上の人口)の数がどの程度増えていくのか、を示したものです。

綺麗な右肩上がりが続いています。

 もしかすると「あれ、人口減少と言われているのに、高齢者は増えるんだ!」と感じた方もいるかもしれません。

実際、65歳未満の人口で言うと、以下のようになだらかな右肩下がりになっています。

高齢者は増えているのに、それ以外の人口は減っているのです。

 合算すると以下の通り、綺麗な右肩上がりと、右肩下がりが続くという図になりますね。

これが介護業界が置かれている状況を、最も端的に表したグラフになっています。これに伴って、様々なことが起こり得るのですが、それはまたの機会に・・・

■世の中の色々な物の数を知っていますか?

 そんな社会変化の中で、「介護の仕事(事業所の数)」が、いまどの程度の数あるのかを、見ていきます。

その前に・・・みなさんは世の中にある「数」を、どの程度知っていますか?

例えば、少子化と言われている中で、幼稚園・保育園はどの程度の数あるでしょうか。

幼稚園・保育園は約3.8万件(幼稚園10,070、保育園27,951)ですね。

 よく物の比較をする際に対象となる「コンビニ」・・・これは約5.5万件(55,710)です。

 歯科診療所は、コンビニよりも多くて、約6.9万件(68,940)です。

 全く別の種類の物の数ですが、信号機は約20.8万機(208,061)です。

コンビニ・歯科診療所もよく見かけますが、信号機はもっとよく見かけますよね!

■事業所数はコンビニの4倍以上!

 では、2018年時点、介護関連の仕事をしている事業所は、どの程度の数があるでしょうか。

・・・その数23.3万件です。

つまりコンビニの4倍以上ということになります。

 大小様々あり、全くサービス内容や規模感も異なるので、まとめて数値にするのは強引な面はありますが、一定の仮定に沿って積み上げると、これだけの数の事業所があるということが分かりました。

 介護業界のよくあるイメージ「何となく高齢化も進むし、需要がありそうだな〜」については、現時点で「コンビニの4倍の事業所数があり、身近に存在している!」ということで、今日の内容はおしまいにします。