先日スタートした新たな企画、「カイゴ録」 さまざまな現場でご活躍される多種多様な介護職の方に、ただひたすらインタビューしていきます!
今回、カイゴ録第2弾としてインタビューさせていただくのは、Nさんです✨
Nさんのプロフィール
Nさん
介護現場に勤めて約20年。現在は首都圏の特別養護老人ホームに勤務
けあ子
Nさん、どうぞよろしくお願いいたします✨
Nさん
はい、よろしくお願いいたします。
■がむしゃらにやった6年間
けあ子
早速ですが、介護職につかれた経緯と当時のことを、簡単に教えてください😄
Nさん
介護保険制度が出来る前から、登録ヘルパーとして働いていました。ある離島で介護保険制度の施行に伴い、ホームヘルパーを増やそうということで、そこで資格を取りました。
けあ子
離島で取られたんですね⭐️
Nさん
そうですね(笑)。その後、首都圏に引越し、最初はデイサービスで3年、その後、間を置いて、介護老人保健施設に勤めました。最初は何も考えることなく、ただがむしゃらに仕事をしていましたね。
けあ子
そうだったのですね💦
Nさん
はい。当時は、1日40人の入浴介助、いわゆるベルトコンベア的な入浴ケアをやってましたね。いかに早く仕事を回すかが大事でした。5年くらい経った時、親族が病気になり、そこから緩和ケアを学び始めたことをきっかけに、これまでやってきたことに疑問を抱くようになりました。その辺りから、個別ケアに関心を持つようになり、ユニットケアの施設に転職して、研修等にも参加するようになりました。
■「想いだけじゃダメ、技術だけでもダメ」
けあ子
どんな研修に行っていたのですか?👀
Nさん
最初は、三好春樹さんや鳥海さんの研修でしたが、ある時、高口光子さんの研修に参加しました。そこで「想いだけじゃダメ、技術だけでもダメ」と言われて、ずっとそれが心に残っていました。それが後から、色々な研修参加に繋がっていくのですが・・・。そして、そのセミナーでは「どんな人でもトイレ誘導している。嘘だと思うなら見に来い(笑)。」ということで、見学にいくことになりました。
けあ子
何か得るものはありましたか?✨
Nさん
その当時の施設では「トイレに行きたい」という利用者がいても、2人介助が必要(立位保持ができない)な場合は、おむつをしていました。ですが、高口さんの施設では、本当に四肢麻痺の方でも、小柄な女性が1人で介助できていて・・・恥ずかしいというか、自分たちにできないわけがない、こんなこと2度したくない、という想いが募りました。
また、その見学の際、高口さんに面談の時間をいただきました。当時の施設では、立ち上がり転倒リスクがある方に、Y字ベルトをしていて、私はその方には必要ないと思って反対していたのですが、中々現場では聞き入れてもらえませんでした。そのことを悩んでいたので、相談したところ、「その方には必要ないとは?」とつっこまれました。身体拘束反対のようなことを言いながら、暴力があって見切れない場合などはやむを得ないと思っていたことを見透かされてしまいました。「どんな方でもダメでしょう」と。
ハッとしたし、恥ずかしかった。反省しました。そして、身体拘束に反対なら、「どれだけ四面楚歌になっても会議で反対と発言し続けるか」「上の立場に行くか」「転職するか」その三つのどれかだよ、と言われました。
また、その見学の際、高口さんに面談の時間をいただきました。当時の施設では、立ち上がり転倒リスクがある方に、Y字ベルトをしていて、私はその方には必要ないと思って反対していたのですが、中々現場では聞き入れてもらえませんでした。そのことを悩んでいたので、相談したところ、「その方には必要ないとは?」とつっこまれました。身体拘束反対のようなことを言いながら、暴力があって見切れない場合などはやむを得ないと思っていたことを見透かされてしまいました。「どんな方でもダメでしょう」と。
ハッとしたし、恥ずかしかった。反省しました。そして、身体拘束に反対なら、「どれだけ四面楚歌になっても会議で反対と発言し続けるか」「上の立場に行くか」「転職するか」その三つのどれかだよ、と言われました。
けあ子
そのあたりから、大きく介護観が変わっていったのですね。
Nさん
そうですね。もともと感受性が豊かではなく、大事なことに気づくまでに時間がかかりました。
Nさんの「カイゴ録」、前編はここまでです。 次回の中編では、介護観が変わったNさんが、その後どんな現場で奮闘したのか、インタビューしていきます✨