さまざまな現場でご活躍される多種多様な介護職の方に、ただひたすらインタビューしていく「カイゴ録」🎤 今回も、前回に引き続き、Yuさんにお話を伺っていきます!✨
介護主任としても働かれていたYuさん。 Yuさんの思う良い介護と、そう考えるようになった背景とは…? さっそくお話を伺っていきましょう!
Yuさんのプロフィール
Yuさん
介護福祉士、介護支援専門員などの資格を持つ。介護福祉士として、施設では主任も経験。現在はデザインの仕事をしている。
■介護において「技術」は、幹から伸びる「枝葉」
けあ子
前回、「職員が不機嫌でない」ことと「職員が利用者に関心を持っている」ことが良い施設の条件である、というお話を伺いました。
Yuさんはいつからこの二つのことを大切にされていたんですか?
Yuさんはいつからこの二つのことを大切にされていたんですか?
Yuさん
役職がついて、フロア全体の介護の質を問われるようになったことからだと思います。
けあ子
そうなんですね!その二つが大切だと思うようになった背景はあるんですか?👀
Yuさん
僕が子供の頃、両親の仲があまり良くなかったんですね。無言か喧嘩してるか、みたいな。自分が普段生活する家で、そんな風に機嫌が良くない人がいると、ストレスが大きくて。
けあ子
そうだったんですね💦
Yuさん
介護施設についても、利用者にとってはそこが生活する場なわけで、そこに介護職がお邪魔しているという状況です。
けあ子
そういった見方もできるのですね!
Yuさん
一時期、より高度な技術、より高度な介護、より緻密な介護に傾倒した時期もありました。でも、実際に利用者の生活や顔を見ていると、やはり先に述べた二つの要素が達成されていなければ、利用者は幸せになれない、と思い至るようになりました。
けあ子
技術や知識だけが大切なわけではないのですね😳
Yuさん
そうですね。「職員の機嫌」と「職員の利用者への関心の高さ」の二つが幹で、細かな技術などは、そこから伸びる枝葉、というイメージです。
けあ子
なるほど!!✨
■あるおばあちゃんとの出会い
けあ子
先ほど「利用者の幸せ」についてのお話を伺いましたが、なんだかYuさんのお話は、「介護」というニュアンスよりももう少し広い意味に感じます!
Yuさん
そうですね。僕は最初、デイサービスから介護職の道に入ったんです。そこで働き始めて一年目の、あるおばあちゃんとの出会いが、一つの原体験になっていると思います。
けあ子
そうなんですね!そのお話、詳しく聞きたいです!👀
Yuさん
その方は、若年性アルツハイマー型認知症の、60代のおばあちゃんでした。声をかけたり介助したりしようとすると、抵抗が激しいし力も強く、普段は無表情で、笑うこともない方でした。
けあ子
なるほど…
Yuさん
職員もその方の介護に難しさを感じていたのですが、ある時、先輩が僕に、「近づかなきゃいいんだよ、近づくと殴られるから」と言ったんです。しかも、そのおばあちゃんの目の前で。
けあ子
ええっそんなことを…?
Yuさん
はい。なんか人間扱いしてない気がして、すごく嫌な気持ちになりました。それで、なんとかこのおばあちゃんに笑ってもらえないか?このおばあちゃんと仲良くなれないだろうか?と思うようになったんです。
けあ子
その考え方がとっても素敵ですね!☺️
Yuさん
それで、そのおばあちゃんがデイサービスを利用されるごとに、「帰るまでに一回は笑わせる」という自己目標を立てて、試行錯誤しながらアプローチするようになりました。
けあ子
おお〜✨その後がとっても気になります!
Yuさんの「カイゴ録」、第2回はここまでです!いかがでしたか?😊 次回は、このおばあちゃんとYuさんのその後や、そこからYuさんが考えるようになった介護のあり方について、お話を伺っていきます!✨ どうぞお楽しみに!♫