さまざまな現場でご活躍される多種多様な介護職の方に、ただひたすらインタビューしていく「カイゴ録」🎙 今回、第6弾としてご登場いただくのは、前川さんです✨

介護業界の中で複数の会社を経験してキャリアを築いてきた前川さん。さっそくお話を伺ってみましょう⭐️

前川さんのプロフィール

前川さん

前川さん

訪問介護・老人保健施設・有料老人ホームなどを経験し、現在はフリーランスの介護職として活躍中!

自己紹介

けあ子

けあ子

はじめに、前川さんがなぜ介護の仕事を始めたのか…… そのきっかけを教えていただけますか?

前川さん

前川さん

ぼくは、実は介護を仕事にすることは全然考えていなかったんですよね。バンド活動をしていたこともありましたし、むしろ遊んで暮らしたいな、なんて思っていたくらいなんです。でも、結婚をきっかけに就職しました。

けあ子

けあ子
どのような会社に就職されたのでしょうか?👀

前川さん

前川さん
人材系の仕事です。キャリアカウンセラーとして、さまざまな人の就職をサポートする職種に就きました。その仕事も楽しかったんですけどね。ただ父親が心筋梗塞で倒れてしまったんです。幸い軽症だったのですが、いろいろなことが頭の中をかけめぐりました。うちの実家はラーメン屋さんを経営していたのですが、父に後遺症が残ったら母だけでは経営できないな、母一人になったらボケてしまうだろうな……とか。最悪自分たちで介護をしていく必要があるな、とか。はじめて、介護を意識するようになった瞬間でしたね。

けあ子

けあ子
なるほど!そういうタイミングで介護を意識し始めたということですね😄

前川さん

前川さん
はい。これまで、介護の仕事ってなんとなく人ごとだったんですよね。祖母は特別養護ホームに入っていたのですが、入る前は自宅で介護をしていたんです。そのときは学生だったので、たまに帰って会うくらいで。だから、倒れた父を目の前にしてはじめて“自分ごと”になった感じがしました。

けあ子

けあ子
そのあと、介護の仕事を始めたのですか?✨

前川さん

前川さん
そうですね~。当時はリーマンショック直後だったこともあって景気も悪く……。人材派遣業界も低迷していた時期だったんです。だからこそ「手に職をつけたいな」と思っていました。そんなときに「介護」が自分ごとになったこともあり、思い切って介護の資格をとろう!!と挑戦したんです。

けあ子

けあ子
そうだったんですね✨

前川さん

前川さん
ヘルパー2級を無事ゲットしたので、現場実習に行くことになりました。

けあ子

けあ子
おっ!どうでしたか!?😆

前川さん

前川さん
シンプルに楽しかったです(笑)!接客業が好きだったこともあり、向いてると感じましたし、高齢社会がくることはわかっているので、仕事としての将来性は感じてました。手に職もつくし、自分次第でいくらでも活躍できる可能性があるとも思って飛び込みました。

けあ子

けあ子
こうして前川さんの介護の仕事のキャリアが始まったのですね😊

前川さん

前川さん
そうですね、今から約10年前です。全部で6施設経験して、今フリーになったのですが、どの施設でもいろいろな経験をしました。 まず最初、訪問介護を1年やりました。ほかの人のおうちにお邪魔するスタイルだったのですが、基本的に1人で訪問するんですよね。最初だけ教えてもらって3件目くらいから独り立ち!だから我流でやっている感じでした。「合っているのかわからない」というのが正直なところで、もっと介護の幅を広げたいなという気持ちが強くなっていき、介護老人保健施設に転職しました。そこは今思えば良い施設だったのですが、社会福祉士をとったので、新しいことをやりたくなり、転職することにしました。

けあ子

けあ子
次はどのような会社でしたか?👀

前川さん

前川さん
有料老人ホームの生活相談員として働き始めたのですが、雰囲気がいいとはいえないところがあって、一人一人と話すといい人達なのですが、全体として見ると、明るさや、協調性があまりないというか……。職員同士の信頼感や連携がうまくいってないのかな、なんて。そんな中、現場の統括の方が異動になり、入社3カ月で何故かそのポジションになりました(笑)

けあ子

けあ子
統括する立場はいかがでしたか?大変なこともあったのではないでしょうか💦

前川さん

前川さん
そうですね。マネジメントはとにかく難しかったです。老健で介護のリーダーは経験してましたけど、今回は看護や事務なども含めた全体管理。ザ管理職(笑)。上司って感じで観られるので、言動に気を付けないといけないことも学びました。大変なことも多いですけど、一方で裁量があるので、やりたいことを進めることについては、やりやすい。最初は空回りすることも多かったですけど(笑)、この点ではやりがいも楽しみもありました。

マネジメントは難しい

けあ子

けあ子
お仕事が充実していたんですね😁

前川さん

前川さん
そうですね。ただ仕事は遅いことも多く、誰かが休むと穴埋めのため出勤することもあったりして、家族との時間は少なかったです。ワークライフバランスが崩れてしまっていたんですね。子どもが保育園のときは平日に一緒に遊ぶこともできたんですが、小学校に入ってしまうと平日は遊べない。土日休みにしたいなあと思うようになり、自分なりにシフト調整もしてましたけど、日曜はイベントがあったりもするし、なかなか難しかったですね。施設長にならないかという有難いお話もいただきましたが、業務を近くて見て、いかに大変か知ってしまいましたので(笑)、お断りしました。

けあ子

けあ子
それでフリーという選択肢が出てきたんですね。

前川さん

前川さん
そうですね。実は副業として初任者研修の講師や、介護関連のメーカーさんのアドバイザーを少し始めていました。それらの仕事を増やしたり、現場の介護の仕事も、いろんな職場に行くとか、ひとつの組織に捉われない形になれるのかを考えるようになりました。もしフリーでいけるなら、自分のスケジュールも自分で管理して、ワークライフバランスも上手く取れるのではという期待もありましたね。

けあ子

けあ子
フリーへの意思を固められたんですね!💪

前川さん

前川さん
そうですね。身軽さと自由さを武器に羽ばたこうって感じでした(笑)。自信があったわけでもないですし、正直なところ収入面も心配でした。その点は夜勤など単価の高い仕事を入れるなどしてました。単発で関わっていたメーカーさんの、アドバイザーの仕事が長期案件としていただけたのも有難かったですね。メーカーさんの仕事では、介護職の経験が、異業種に対して活かせることに気付かせてもらいました。

けあ子

けあ子
そうなんですね✨

前川さん

前川さん
はい!みなさん興味津々でしたよ。「センサーって実際どうなの?」とか「モーニングケアって大変ですか?」とか、たくさん質問してくださいました。企業の開発現場の人の中には、介護の実態を知りたい人ってとても多いものなんだな~と気付いたんです。介護職の新しい可能性が見えた気がします。

前川さんの「カイゴ録」、前編はここまでです。 次回は、フリーになって活躍中の前川さんが目指す介護について、たっぷりお伝えします!

次回予告