前回の記事「障害者福祉領域の現場経験①」はこちらです。以下の背景から、介護福祉と障害者福祉の違いについて、続きの話です。

新卒以来ずっと高齢者介護福祉の主に在宅領域で仕事をしてきましたが、色々な経験を積んでみたいと考え2020年から障害者共同生活援助、いわゆる知的障害や精神障害がある方のシェアハウスであるグループホームでのお仕事を非常勤ではじめました。

これまでも訪問介護事業所に勤めていた時、少なからず障害者や障害児への訪問もありましたが、きちんと障害者福祉領域で働くのは初めてになります。

日々カルチャーショックを受けていますが、まずは列挙から。

④モニタリング期間など

介護保険でいう計画書関係はモニタリングは最低月1回ですが、障害分野は事業形態によりますが、モニタリング期間が3ヶ月とか6ヶ月に1回というゆったりさ!!驚きです。


⑤利用者さんのピュアさとクレバーさ

専門職としては不適切な表現ですが、カルチャーショックっぷりをストレートに表現すると、利用者さん達がとてもピュアでありクレバーであるということ。ピュアというのは純真というものももちろんありますが、それ以上に僕が感じたのは、自分の欲求に対してとても素直ということです。否定的に表現するならば「我慢できない」という感じです。その欲求を満たす上では我々職員は欲求達成を阻む人になってしまうので、驚くほど簡単に嘘をつかれる方もいますし、演技をされる方もいます(もちろん全てではありませんが)。

高齢者介護福祉に慣れた人間からすると、ありのままを受容して共感していると、後ろで舌を出しているようなこともしばしばで、こうしたギャップに最初は「なるほど~~」と唸ったものです。


⑥指導?指示?叱る?

これはまだまだ不勉強ですが、⑤でありながら、社会で生きていく訓練もということになると、社会生活を営む上でのルールを身に着けることなども必要になってきます。そのために私たちが提供する支援は多岐に渡りますが、そのうちの一つにどうも「指導や指示、叱る」というものが入っているように見えます。これは果たして本当に良いのかまだまだ疑問はありますが、高齢者介護福祉では考えられない部分もあるなぁと感じています。

何れにせよ、まだまだ自分が障害者福祉専門職としては未熟であり、目の前に広がる光景に関してありのまま感じたままを綴った最初のまとめなので、少しずつ勉強して行きたいと思っています。簡単ではありますが、まずは高齢者介護福祉から障害者福祉に飛び込んだ自分が最初に受けたカルチャーショックでした。

※本稿は、金山峰之さんからの寄稿記事です。2020年9月20日に、ご自身のブログ「介護の専門性新提案」において、掲載した内容を一部編集の上、掲載しています。