さまざまな現場でご活躍される多種多様な介護職の方に、ただひたすらインタビューしていく「カイゴ録」🎤 今回、11人目としてご登場いただくのは、介護福祉士や介護支援専門員の資格を持ち、現在はデザインの仕事をされている、Yuさんです。
全6回にわたってお届けしますよ!⭐️

それでは、Yuさんのお話をさっそく伺っていきましょう✨

Yuさんのプロフィール

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Yuさん

介護福祉士、介護支援専門員などの資格を持つ。介護福祉士として、施設では主任も経験。現在はデザインの仕事をしている。

■「やり切った感」より「力及ばず感」が残った


けあ子

けあ子
今日はどうぞよろしくお願いします!
Yuさんは、現在はデザイン業をされていますが、もともとは介護の仕事をされていたんですよね?👀

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Yuさん
はい、そうなんです。昔からデザインの仕事には興味があったのですが、当時はその道があまりひらけず、知人の紹介をきっかけに介護施設で働き始めました。そのまま介護の仕事にのめり込んでしまい、介護福祉士、介護支援専門員などの資格を取得して、最後は介護主任として現場の指導やマネジメントに携わっていました。「いずれは介護で独立を」と考えていましたが、デザインへの想いが再燃してしまい、介護の仕事からは離れることにしました。

けあ子

けあ子
そうだったんですね!実際主任として働いていた期間を振り返って、いかがでしたか?

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Yuさん
そうですね…「やり切った感」というよりは、「力及ばず感」が残ったように思います。これは僕の個人的な考えなんですが、「職員が不機嫌でない」「職員が自分に関心を持ってくれている」と施設の利用者が思える施設は90%良い施設だと思ってるんです。それで、そのための業務改善に取り組んできたのですが…

けあ子

けあ子
その「力及ばず感」というのはどこに残ったんでしょうか?

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Yuさん
「職員が不機嫌でない」というのは、「働く環境が整備されている」ことを意味します。これについてはある程度達成してきたと感じています。でも、「職員が利用者に関心を持つ」という点については、あと一歩足らなかったように思います。これは、人材育成に関することですね。

けあ子

けあ子
そうだったんですね…!

■職員の負担を減らす?増やす?


けあ子

けあ子
もっとこういう風にしたかった、というような想いはありますか?

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Yuさん
僕が主にやってきたのは、業務量や業務内容を調整して、働く環境を整備することで、職員の負担を減らし、楽にさせるための取り組みです。ですが、それが遠慮になってしまっていた部分もありました。本当は、職員に負担をかけるような取り組みも、もっと必要だったのではないか、と感じています。

けあ子

けあ子
職員に負担をかける…?!

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Yuさん
はい(笑)例えば、僕が最初に働いていた施設では、居室担当が「利用者の誕生日に特別なことをする」という決まりがあったんです。

けあ子

けあ子
わあ、素敵ですね!✨

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Yuさん
利用者の方がいきたい場所があれば一緒に外出や外食をしたり、特に何も要望がなければ、居室の整理整頓をしていました。こういうことって、職員にとっては少し面倒だったり負担になることじゃないですか。でも、より深く利用者のことを知れたり、学べたりすることも多かったんですよね。

けあ子

けあ子
なるほど👀

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Yuさん
その後僕が主任になった施設では、特にそのような決まり事はありませんでした。でも、職員に負担をかけないってことは、言い換えるならそれは、「僕がみんなを信用していない、可能性に期待していない」ってことでもあったのかな、って思うんです。「可能性の芽を育てるきっかけを与えていなかったのか」と。

けあ子

けあ子
職員の、可能性の芽…!🌱

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Yuさん
だから、職員には多少嫌な顔をされてしまっても、何か課題を課したり、勉強の機会を設けたり、普段の業務では使わない頭を使ってもらうような取り組みも、もっとできたら良かったな、と思っています。

けあ子

けあ子
「人を育てる」ためには、そういった側面も必要なのですね!

Yuさんの「カイゴ録」、第1回はここまでです! 次回は、Yuさんが良い施設の条件としてあげた2つのことについて掘り下げたり、Yuさんの原体験となっているあるおばあちゃんとの出会いについて伺っていきますよ✨ ぜひ楽しみにしていてくださいね😊

次回予告