6/5(土)17時半〜19時にて、宅老所「はいこんちょ(栃木県)」、「タブノキ(長野県)」、特別養護老人ホーム「はちす苑(千葉県)」による、オンラインセミナーを実施しました! テーマは、「引っ越してまで行きたいケアの秘訣」です✨

3事業所とも、遠方から引っ越しして転職をしたり、視察に来たりする方がおられるなど、その実践内容に関心を集めています。その3事業所の所長・施設長に、以下の様なテーマでお話をいただきました。

・どんなケアをしているのか? ・これからどんなケアをしていくのか? ・住む場所としての栃木県・長野県・千葉県の魅力 ・引っ越しに際して、何を考えたら良いか?

こちらのレポートでは、その内容を6部に分けてお伝えします! 第2回は、事業所が行っている特徴的なケアの中身についてです。 3事業所に関心がある方はもちろん、介護という土地を選ばない仕事だからこそ、新天地を検討している方、ぜひ読んでみてください🌱

実際の雰囲気を感じてみたいという方は、こちらの動画をご覧ください!

■どんなケアをしている?

動画22:05

小林さん(宅老所はいこんちょ / 栃木県):  具体的な内容は、「その人らしい生活」というのを定義づけしていて、食事・入浴・排泄にこだわっています。普通の食事、普通の入浴、普通の排泄をしようということで、口から食べたり、排泄はできるだけトイレでしてもらったり、お風呂も檜の普通のお風呂に入ってもらったり、というところにこだわってやっています。あとは、そこにプラスで、趣味・楽しみ・生きがいについても考えています。

 職員ケアの理念もあり、それも利用者さんへのものとほぼ同じです。今働いている高齢の職員の介護も、ゆくゆくはやりたい、という思いがあります。また、「その人らしい生活」というところで、「ちゃんと栄養のあるもの食べてる?」「ゆっくりお風呂につかれてる?」「体調は大丈夫?」と聞いたりとか、そこに職員もこだわって、自分が自分の意識を良くしていこう、とやっています。そこにプラスで、趣味・楽しみ・生きがいということで、仕事についてもプライベートについても、やりたいことや困ったことを聞きながら、「僕らも幸せになるぞ」という想いでやっているのが、僕らの介護の特徴かな、と思います。

麻生さん(はちす苑 / 千葉県):  はちす苑は、今年で21年目なのですが、当初3年間は昔ながらの集団ケアでした。変わっていったきっかけは、当時の課長が青山先生の個人浴の話を聞いてきて、「ちょっとこれやってみない?」と言ったことです。それまでの流れ作業の集団ケアから、個別ケアに、というところで、チームを作ってスタートしました。

 約三年くらいかけて取り組み、それがうまくいってきた頃が、ちょうど排泄と看取りの話が出てきた時期でした。看取りについてご家族からの依頼があり、よくわからない中であまり深く考えずに始めたのですが、ここからはちす苑の地獄の3年間が始まりました(笑)というのも、職員のメンタルケアなど、アフターフォローがない体制のまま入ってしまったので…。ただ、この3年間を脱したのち、すごくいい意味で加速のスイッチが入り、その他の個別ケアについても、職員の意識が徐々に変わっていったように思います。

 ですが今までは、文章化した理念がなかったんです。いろんな職員さんも入ってくる中で、「きちんとしたもの作らなきゃ」という危機感を感じはじめて、この「8つの誓い」を作ろう、という動きになりました。駒場苑の坂野さんの「7ゼロ」を学んだ職員から、「はちす苑が求めていることを見つけた」という話があり、ただそのまま真似するわけにもいかないので、「はちすだし8つでやろう」となって、約2年間くらいかけて作ってきました。もちろん正直まだできていないことが多いのですが、今はこれを基礎に目指して、現場で頑張ろうとしているのが、今のはちす苑の段階です。

 ただ、うちもルーツやニーズ的に共生型をやっているのですが、障害高齢者の方は機械浴を求めてくるという現状があるんですね。なので、機械浴をゼロにできていない現状はあります。しかし、「安易に機械浴にしない」というベースだけは作っておいて、一人浴槽を中心にやっています。機械でやっているのは、74人中5、6人というくらいですね。

深山さん(みんなの家 タブノキ / 長野県):  僕らのスタート地点は三好春樹先生なんです。なので、僕らがこだわっているところも、三大介護なんですよね。食事・入浴・排泄をめぐる関わりの中で、その延長上に普段の暮らしがあって、そこにお互い様の関係があることで、お年寄りにとっても子供たちにとっても障害のある人にとっても、みんなにとって落ち着く場所を目指しています。自分がどういう特性を持っているか名乗らなくてもすむ、というのが、良い状況かな、と思っています。 

 こだわっているケア一個一個については、僕も坂野さんなどのファンで、「どうやったら自分たちのところでそれを実現できるのか?」というのを考えています。また、やるからにはみんな素人でやろう、と思っていたので、専門職ではなく素人同士で、そして最終的には、お年寄り同士で、お互いにケアできるように、やっていきたいと思っています。

 それと同時に、環境づくりも大切にしています。お年寄りが落ち着く環境とはどんなものかを考えたときに、今まで暮らしてた環境に限りない近いところだったり、またそれとは違ったものだとしても、小さい頃から目にしたことあるものを継続しようかな、と思っています。それが、伝統的な料理であったり、薪割りだったり、畑作業だったりということですね。いかに用事の中に、昔ながらの用事と、僕らが求めていることを見合わせてやるか、というのを考えています。

 家も全部作りかけな感じで、これを作り足していくのも、用事の一個になっています。環境づくりそのものをお年寄りにやってもらうというのをケアの一つにしている、ということですね。

〜動画33:04〜