今回は、三好春樹さん特別インタビュー「生きる力・自己肯定感を生産する介護の仕事」ということで、全5話にて、インタビューを掲載していきます。 ※ 前回の記事「マニュアル対応が通用しない5%こそ宝」はこちらから

三好 :話は変わりますが、社会的課題として、相模原の事件には関心を持っています。植松の論理についてです。彼は、介護において排泄ケアへの嫌悪感を持っていた様です。一種の潔癖性的なところがあったみたいですね。これは、今の時代の極論的な考えとして生まれたものとして捉えています。

編集部:どういうことですか?

三好 :介護は、排泄ケアを筆頭に、そういった分泌液と切り離せない仕事です。ただ先ほどの潔癖的な考え方は、そういったものが存在しない・認めたくない、という考え方だと思うんですよね。介護は存在しない、あっててはならないもの・・・極論的ではありますが、それが介護はお金にならない、とか介護に生産性がない、という考え方に繋がっていくんです。

編集部:なるほど・・。

三好 :では、本当に介護は生産性はないのか?わたしは、「生きていくということを生産している」と考えています。「人から援助を受けないとだめ」と思っている人に、自己肯定感を与えることができる仕事です。

編集部:はい。

三好 :医療は、命を救います。ただ、救った後に「あの時死んでいけばよかった」という気持ちはどうすることもできません。介護はそれを「生きててよかった」に変えることができます。 知識・技術は大事ですが、「お年寄りに心理的負担を感じないで生きていくということをどう実現するか?」こそが大事です。

編集部:確かに・・。

三好 :5%の落ち着かない方に、「この人は、本当に負担だと思わないで、やってくれている」と思ってもらえるか、です。それこそが「自己肯定感の生産」であり、そういう力が介護にあります。

編集部:この話も、またとても説得力がありますね・・・!

#4「生きる力・自己肯定感を生産する介護の仕事」もお楽しみにお待ちください。