本インタビューは3/13(開催終了)に開催したコラボ質問会「現場が変わる時は、何かが起きる!?」に関連したインタビュー記事になっています。 セミナーは終了していますが、セミナーのレポートをこれから掲載して参りますので、是非アウケアをまたご覧下さい。

「悪い介護」を「悪い」と言えないと、辛い

編集部 : 今回の3/13のセミナーのテーマは、施設を変えていく過程で、何が起こるのか?、そして、そこにいる職員にとっては、どんな経験になっていくのか?という内容になっています。

髙口光子 : そうですね。介護職の方々で、よくあるのは、現場の「悪い介護」を「悪い介護だ」といえないままに、1-3年過ごしてしまうことです。

編集部 : はい。

髙口光子 : 「悪いことを悪い」と言えない結果、「何が悪いか」わからなくなっていきます。

編集部 : なるほど。

髙口光子 : 最初は「悪い」と思っているんです。それが「だいたいこんなものだ」という風になり、気持ちに蓋をするようになっていきます。見て見ぬ振り、というやつです。それが「自分を苦しめる」ことになっていくんですよね。

編集部 : どういうことでしょうか・・・?

髙口光子 : 「本当の想い」と「考え」の折り合いが付かなくなっていくということです。それで実際に、心身のバランスを崩していきます。結果、投げやりになったり、鬱になったり、するという結果になるんです。

編集部 : なるほど・・・。

髙口光子 : やっぱり、一生を働くなら「好きな仕事」、「納得できる仕事」がいいですよね。

編集部 : 確かにそのとおりですよね。

「職業」と「職場」の違いを知って欲しい

髙口光子 :「職業」としての介護は良くても、「職場」が劣悪な結果、「職業」と「職場」の区別が付かなくなっていくんです。結果として、職場を転々としたり、職業を転々としたり、することにもなります。

編集部 : はい。

髙口光子 :ちなみに、転々とすること自体は悪くないと思っていますよ。社会的には、あまり好ましくないという見方をされるかもしれないですけど。本当に自分にあった「職場」・「職業」を見つけようとすること自体は悪くないです。でも、これはこれで苦しいです。

編集部 : そうかもしれませんね。

髙口光子 : 見て見ぬ振りが上手になり、心身のバランスが崩れ、「こんなはずじゃなかった」となってしまうと、最初からやり直すのは大変です。結局、どっちも大変なんですよね。「探し続ける苦しみ」、「こんなはずじゃなかったのにという苦しみ」・・・

編集部 : 確かに・・・

髙口光子 :ただやっぱり、「職業」と「職場」の違いを知って欲しいですね!それを切り分けて捉えることからスタートだと思います。

編集部 : ありがとうございます。すごく納得感がありました。

髙口光子 : いま私の関わっている施設は、その点からも面白いですよ。詳しくはまたセミナーで・・・

編集部 : ありがとうございました(笑)。

本インタビューは3/13に開催したコラボ質問会「現場が変わる時は、何かが起きる!?」に関連したインタビュー記事になっています。 セミナーは終了していますが、セミナーのレポートをこれから掲載して参りますので、是非アウケアをまたご覧下さい。