3月13日に開催されたオンライン質問会「現場が変わる時は、何かが起きる!?」の内容を、複数回に分けてご紹介します。

「介護現場を変えていく過程でどんなことが起きるのか」というテーマで、

髙口光子さん・医療法人財団百葉の会人材開発室部長 坂野悠己さん・特別養護老人ホーム駒場苑施設長

にお話いただきました。

前回記事:#1 これまでの施設改革

今回のまとめ

1. 最も大変なことは? 坂野さん:施設の改善を続けること 髙口さん:自分ができていなかったことに直面し、でも自分が悪いと思い込みすぎないこと

2. 心のバランスを保つには? 髙口さん:人前で話したり書いたりする機会 坂野さん:施設を超えた横のつながり、SNS発信

編集部  お二方とも相当な経験を積まれてきている中で、一番大変だったのはどの施設でしたか? 何が大変だったかについてもお聞きしたいです。

坂野  今(改善を)継続をするのが実は一番大変なんですよね。 改善は「3歩進んだと思ったら2歩下がる」を永久に続ける形になので、継続力、試行錯誤が一番大変だったりするのかな。

髙口  振り返ってみると、「あれが大変だったな」というのはあるけれども、過ぎてしまったことですね。

 でも一番大変だったのは「施設を変えていこう、業務改善していこう」という時に、「なんだ、私が一番わかってない」という事実を突きつけられた時。 自分で気づいて自分で変わるって痛みを伴いますよね。

 もう一つは、そのしんどさから解放されたいがばっかりに、やたら自分のせいにするという穴に入る時。 「そうです、私が一番ダメなんです」ってクヨクヨして、色々な人が手を差し伸べてくれているのに「誰もわかってくれない」と勝手にひとりぼっちになる。 そこから出て行く時が結構大変だったかな。

編集部 これだけご経験を重ねている髙口さんでも、そういう葛藤があるんだなということを…

髙口 私はライオンか何かですか?(笑)

坂野 そのまんまライオンです(笑)

髙口  だから、「施設はどうやったら変わるんだろう」「なぜ変えていこうとするんだろう」と問い続けている時が重要。 「良い施設、良い介護ってこういうことなんだな」と決めつけた時から分断みたいなものが始まって、自分の中の問いかけを止める時が停滞、終了、って感じ。 でも問いを持ち続けるのってしんどいでしょ? さらに、今の坂野くんで言えば、駒場苑の職員さんに「なんでここに来た?」「どんな介護をしたい?」と、人に問いを持ち続けてもらうのも大変だよね。 しんどいけど問いを持ち続けなきゃダメだっていうのはあるよね。

編集部 さっきの話では、「自分ができていなかったことに直面し、でも自分が悪いと思い込みすぎてもダメだ」と。 髙口さんご自身はどうやってこれまで超えてこられたんですか?

髙口  私はもうひたすら喋る、ですよ(笑) 施設で仕事をしていて、自分に問いを持ち続けてなお追い込みすぎないために、人前で喋ったり書いたりして自分のバランスをとってきたと思いますね。 ですから、セミナーに参加いただく方とか、本を読んで伝えてくれる方に相当私は支えられたと思います。

 そう言う意味では、坂野くんがあまり人前で喋らないから「この子はどうやってバランスとっているんでしょう?」と思ったら…結構ゲームしてるのね。

坂野 ゲームでバランスとってないですけどね。

一同 (笑)

坂野 多分髙口さんと私の共通点は、持ち場の施設だけでなく別の場もあるということだと思うんですよね。 多分、持ち場の世界だけでやるとしんどくなっちゃうと思う。 だから横のつながりって大事。 施設は違うけど志が同じ人って沢山いるので、セミナーに参加して出会った人たちと仲間になって、乗り越えられることはすごくいっぱいあります。  また、以前はセミナーしかなかったので、発信できる人は限られていたけど、今はSNS使って発信しようと思えば全員ができます。 だから、私はそういう人こそどんどん発信をしていって、発信するも同士で繋がって盛り上がっていば、全ての施設に対してすごく良い効果があると思います。

次回記事:#3 改革あるある