業界団体とは?

「業界団体」というと皆さんはどのような団体をイメージされるでしょうか。 Wikipedia先生に尋ねたところ、以下のように掲載されていました。

業界団体(ぎょうかいだんたい)は、企業や団体、あるいは医師や弁護士など、特定の業務に携わる個人を会員として構成される非営利団体である。利益団体(圧力団体)の形態の一つであることが多い。専門職は、職能団体(しょくのうだんたい)と呼ばれる。 基本的には、業種ごとに結成される。業種を横断した連合会のような場合は、経済団体(けいざいだんたい)あるいは経営者団体(けいえいしゃだんたい)と称する団体もある。

このように、特定の職業に関わる個人が会員として入っているものや、業種を横断したようなものがあるようですね。

本記事では便宜上、前者を『職能団体』後者を『経営者団体』と呼ぶことにします。

職能団体で有名なところでいうと「日本医師会」や「日本弁護連合会(日弁連)」ですね。経営者団体ですと地域や業種、全国などいろいろですが「経済団体連合会(経団連)」や「日本商工会議所」などが有名ですね。

介護に関する業界団体

さて、では介護に関する業界団体はどんなものがあるでしょうか。少し医療系もありますが、ざっと、列挙してみましょう。

・サービス付き高齢者向け住宅協会 ・全国個室ユニット型施設推進協議会 ・全国介護付きホーム協会 ・全国社会福祉法人経営者協議会 ・全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会 ・高齢者住宅協会 ・全国訪問看護事業協会 ・全国有料老人ホーム協会 ・全国老人福祉施設協議会(老施協) ・全国老人保健施設協会(老健協) ・全国介護事業者協議会(民介協) ・全国デイケア協会 ・24時間在宅ケア研究会 ・日本認知症グループホーム協会 ・日本福祉用具供給協会 ・日本リハビリテーション病院・施設協会

では次に職能団体を見てみましょう。 ・日本介護福祉士会 ・日本ホームヘルパー協会 ・日本介護支援専門員協会

圧倒的に経営者団体が多いことがわかりますね。

この他にも「認知症の人と家族の会」のような当事者団体や「日本介護福祉士養成施設協会」のような介護福祉士養成校の先生方の学校団体などがあります。

介護業界では、これほどたくさんの業界団体があるのですね。 介護保険法の改正時期には、各団体が要望書を政府に提出したり、法改正の議論に職能団体の役員が出席して意見を述べるなど、それぞれが団体ごとの使命を掲げて様々な活動をされています。

その他にも、日本介護福祉士会や、老施協、老健協などでは介護福祉士や、特養、老健に勤務する従事者向けの体系的な研修システムを用意しているところもあります。

それぞれの団体が、皆介護業界をよくしていこうと活動をされていますが、私たち一人一人の介護職にとって業界団体は身近でしょうか。それとも少し遠い存在、あるいは全く関わりがない知らない国の話くらいの距離感でしょうか。

みなさんが勤務する法人や職場の先輩や同僚なども、もしかしたら、経営者団体や職能団体に所属したり活動されている人がいるかもしれませんね。少し気にして探してみるのはいかがでしょうか。

次回はこうした業界団体の活動や使命をもう少し見ていきたいと思います。