2021年5月22日に行われた「理想のケアとその実践を語る」あおいけあ×駒場苑コラボ質問会の内容をダイジェスト版で紹介します!

【登壇者】 加藤忠明(あおいけあ代表) 坂野悠己(特別養護老人ホーム駒場苑施設長)

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7. 課題と今後の展望 (録画:1:23:10-1:39:41)

編集部 最後の質問ですが、今後のお二方の展望についてお話しいただければと思います。こちら坂野さんからお願いします。

坂野(駒場苑) あおいけあさんを見学してから、結構私の視野が広がってて。今までは駒場苑の中身のところをどうにかしようって思ってたんですけど、最初に話した通り、うちの法人っていろんな施設がいっぱいあるんですね。子供達が近くにいるにも関わらず、あんまり交わってないような感じはすごくしてて。もちろんコロナだからっていう言い訳もできるんだけど、コロナの前もすごい交流してたかって言ったらそんなこともないな、っていう思いがあって。あおいけあさんが学校の通り道にあるっていうのは、実は駒場苑も同じなんです。ちょうど今、法人の中で地域担当をやらさせてもらってるんで、そういうのをうまくできたら、もっと楽しいことができる気がしています。

内部的には、一応私6事業運営してて、でも特養で主任してて7ゼロで改革してたみたいなイメージがあるから、やっぱ特養の坂野さんなんですよね。そこを脱したいっていう自分の課題があって。やっぱり各事業所でも自走していくというか、ある程度もうリーダーとか支援員とか役割がある人たちはいるので、その人たちに任せられる組織になったらいいなと思っています。

だから施設長になってから、結構私口出ししなくなってて。影を薄く薄くってやってるんですよね。現場もあえてあんまり行かなかったりとか。職員さんからすると「坂野あいつ最近現場来ねぇな」とか言ってる人絶対いると思うんだけど。(笑) 過程として一回私の影響力を無くして、その事業所単体でちゃんと良い人たちが揃ってるんだから、その人たちが自分たちで考えてできるようになったらいいし、そういう環境を作ったほうがいいのかなっていう。だからどの事業所とも同じくらいの距離感でやれるのが今の駒場苑の課題なのかなっていうところでやってたりします。

あとは駒場苑とか関係なく、私は劣悪な場所を日本から少なくしたいっていうのがとにかくあるので、駒場苑でやってることで他の事業所でも生かせることがあるなら、どんどん活用してもらいたいなっていうのがあって。そう思うものは発信してるので、それが広がって、ちょっとでも良い場所が増えればいいのかなって思います。すごい理想郷じゃなくても、そこのいるおじいちゃんおばあちゃんにとって、少なくとも嫌な思いをするような場所じゃない所がいっぱい増えるようなことができたらいいな、と。そのために、私が直接行って直すのだと効率が悪すぎるので(笑)、そこのノウハウをできるだけこれからも輸出していけたらなと思っています。

編集部 ありがとうございます。加藤さんもお願いいたします。

加藤(あおいけあ) そうですね、問題点はいっぱいあります。まず一番、儲からない。常にお金がないみたいな感じの事業所ですからね。ただ、仲間内では結構喋ることなんですけど、僕実は40歳で引退したいって思ってたんですよね。もう介護の仕事辞めて、長野にも家あるんですけど、そこで鶏飼って畑耕して生活したいって思ってて。こんなこと言うと怒られそうなんですけど。(笑) 例えばあの、厚労省の事務次官だった辻哲夫さんにも「加藤くんのとこの6割でいいからたくさん増やしてよ」とかすごい言われたんですけど、6割だったら増やしたくないなって思うんですよね。あと、今もう既に社会にあるものを作りたいとも思ってないんですよ。

だから、既存じゃないものはたくさん作りたいなって思ってます。今だと例えば、会津の社会福祉法人さんのグループホームと小規模多機能の施設の設計とかから一緒に関わらせてもらったりとか。悠翔会の佐々木淳さんとかとも、茨城県で新しい事業を立ち上げようかって話をしてるんで、もし茨城の方いたら教えてください。一緒にできることあれば、『茨城あおいけあ』をやってみたいなって思ったりとか。そういう仲間たちの手伝いをしながら、その場であおいけあより早く遥か斜め上をいくような、面白いことをやってくれる人たちが、こういう場でこういう話を聞いて「ああ俺もっとこういうことできるわ」とか「こういうことやってみよう」って思うといいなと思います。なので、あまり自分のほうで展望を増やしてこうってことはないですね。

今回始めた「ノビシロハウス」っていうアパートに関しても、実は裏テーゼは『社会保障費を高齢者に使わせない』で。「暇だから病院に行こう」っていうような高齢者をいなくさせるようなアパートを作りたいなと思ったんです。最期まで病院に行かなくても、そこで訪問看護も、訪問医療も、在宅にくる介護も全部、地域の中で賄えちゃうっていう場所を作れないかな、っていう発想で始めてるので。

もっと面白い発想を持てる人がこういう場で聞いて…僕も若い頃そうだったんですけど、宮島渡さんとか小山剛さんとか、そういう先輩たちの話を聞いて「ああこういうこと自分でできるかも」っていう中で試行錯誤してきましたから。こういう場所で私が語ることを皆さんが聞いて「いや俺絶対加藤よりも面白いことできる」っていう人がたくさん出てきてくれたら嬉しいな、と思ってます。

編集部 ありがとうございます。坂野さんと加藤さん、今回コラボしてみていかがでしたか?

加藤(あおいけあ) 思ったより話がちゃんと弾んでよかったなと思いました。だってリアルで会うと2人ともあんまり喋らないんだもん。(笑)

坂野(駒場苑) そうですよね。(笑)

加藤(あおいけあ) オンラインでみんな黙っちゃったらどうするんだろうって、実は始まる前ドキドキしてたんですけど。

坂野(駒場苑) 私も人見知りだし、加藤さんも人見知りだから。

加藤(あおいけあ) ちゃんとみんな話してくれてよかったな、とか思うのと。

坂野(駒場苑) そうですね。

加藤(あおいけあ) 逆にこんなに参加してくれてるのに、皆さんがチャットでしか参加した感じが出せないのはちょっと悔しいなって思ってます。

編集部 そうですね。もう少し参加者の方にもその場でご質問とかいただけるとよかったなと私も思いました。では最後に一言ずつ、お願いいたします。

加藤(あおいけあ) せっかくこの場をつないでくれたのがBricolageさんなんで、電子版買ってあげてください。お願いします。(笑)

さっきも言いましたけど、当然サービス種目なんで。あくまでも道具として使うしかないと思ってるんですよね。さっき「制度に縛られてできないのかな」みたいなことをチャットに書いてる人もいましたけど、介護保険制度ってそもそも、「ちゃんと自立支援しましょう」って書いてあるんですよね。よく「守ってるんです」って言う理事長さんとか多いんだけど、だいたい守ってない。設備基準と人員基準守ってるだけなんですよ。介護保険の理念って、ちゃんと保険の給付は要介護状態の軽減、または悪化の防止って書いてあるので。ちゃんとその方たちができることをサービスとして提供しなかったら、本来的には詐欺ですよね。

「面倒見てあげる」っていうのが60年以上前から、介護保険ができてもなんとなくそのまま、5年後も10年後も変わらないと思ってる大人たちが続けてきてしまってることが非常に多いので、ちゃんと変えていくこととか、常に変化をしていくんだっていう意識をやっぱり僕らも持たなきゃいけないと思ってます。「今日と明日は違うぞ」っていう仕事ができる仲間がいっぱい増えるといいなと思います。今日はお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

坂野(駒場苑) こんなこと最後に言うの心苦しいんですけれども、駒場苑職員募集してます。今日ちょっと興味あるなと思った方は、アウケアさんでもいいですし、私Twitterとかもやってて、取り組みとかも発信してますので、声かけてもらえればと思います。もちろん就職じゃなくても、興味があったらご見学とかもできますので、ぜひぜひと思います。とりあえずできることは話せたなと思ってますので、また懲りずにコラボさせてもらえたらなと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

編集部 今日は皆さん本当にありがとうございました!


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