目次

  • 自分の目で施設を確かめることがいかに大事か
  • 2つの特養を経験したからこそ分かる今の環境のありがたみ
  • 「その事業所が合わないからと言って、介護が合わないのではない」と伝えたい


■自分の目で施設を確かめることがいかに大事か

編集部:今日は宜しくお願い致します。本田さんはアウケア(旧:介護施設体験ドットコム)を通じて、駒場苑に転職されました。その経緯をぜひ伺えたらと思っています。

本田 :お願い致します!



編集部:どういった経緯で駒場苑にくる事になりましたか?

本田 :はい。駒場苑の前には、従来型の特別養護老人ホームを2つほど経験してきました。最初の職場で「駒場苑」について先輩に教えてもらい、その時から知っていた形です。


編集部:そうだったんですね。

本田 :新卒で入った1施設目では、思い返せば「当たり前の生活を支える介護」に関して教わりました。就活の時に複数の施設を受けていましたが、唯一「自分達が(その施設が)どんな介護をしているか」を教えてくれた施設でした。


編集部:なるほど。

本田 :社会福祉系の大学生の自分は「現場の介護士を通過点の通過点」くらいに思って受けていましたが、その時に「介護を知りたい、学びたい」と思うようになりました。


編集部:そうでしたか!

本田 :最初の施設では、色々と経験させて頂きましたが、2年半ほどで環境を変えたくなり、2施設目に転職しています。


編集部:なるほど。2施設目はどうでしたか?

本田 :そこは人材紹介会社を利用しましたが、結果的にイメージしていたものと大きく異なってしまいました。


編集部:詳しく教えてください(笑)

本田 :最初の施設で教わった「介護」は「当たり前の生活を支える介護」だと思っています。

当たり前の生活が成り立たない状態で、より充実した豊かな生活へは繋がらない


なので「当たり前の生活を支える介護」が特養の介護士の役割だと思っていました。

それが私はフツーだと思っていたので、特に気にせず、自分の都合の良い部分だけを切り取り、浮かれて転職活動をしていました(笑)


働き始めてビックリしました。

同じ特養なのに施設が変わるだけで、こんなにも介護への考え方や方向性、実践されていることが異なるんだって事を知りました。


編集部:そうだったんですね・・・!

本田 :その他の経験等も踏まえて、人材紹介会社や施設のホームページよりも、

自分で見て、感じたものを信じていくようになりました(笑)


編集部:そういった経緯があったのですね。

本田 :そんな中、駒場苑のホームページやFacebookなどを通じて、アウケアでの体験募集を知り、応募する事にしました。駒場苑のことも知っていましたし、この経験から体験の重要性を感じていたからです。


編集部:ありがとうございます。背景よくわかりました。



■2つの特養を経験したからこそ分かる今の環境のありがたみ

編集部:それでは、実際に体験してみていかがでしたか?

本田 :働いている自分が、リアルにイメージできました。業務につきっきりで現場をみていくので、その見せてくれたものをリアルに感じることができました。ちなみに現場の介護士の少ない日を見せてくれました(笑)


編集部:なるほど。

本田 :この施設規模でやろうとすれば、現実的に、何ができるのか、できないのか、を感じられました。

経験を踏まえ、職員の入退職や欠勤、感染症の発生時、新規入所の利用者さん、利用者さんの急な状態変化による対応、ターミナルケア等があることをイメージして見学したことも大きかったです。


そして、

こういう環境で介護職をやれれば贅沢だと感じました。

「この環境さえあれば、もう何もいらない。後は現場で介護するだけ」って感じです(笑)


私は、不適切なケア、関わりが積み重なり、生活や人格が壊れていくことを目の当たりにし、さらにはその過程に自分も携わっていたことが理解できていたことがあるので、悔しい想いをしたこともありました


そういった経緯から「自分のやりたくない介護」ができ、「7つのゼロ」で挙げられている項目への理解、賛同にも繋がっています


ただ、苑長が言っているように「7つのゼロ」はあくまでもケアの方向性を示すものです。


編集部:はい。

本田:人数的なシフトだけでなく、個々の職員さんや利用者さんの状態等を踏まえて、ヘルプの体制を作ってもらえていることは有難いです。


利用者の昼食の時間、その前後は、職員の休憩と重なります。

なので、介護職員以外の当日出勤者の方々がヘルプに来て下さることで、気兼ねなく休憩に行けるし、焦って食事ケアをしなくていいんです。


介護職員の日々の業務内容には、レクリエーション、掃除、リネン交換(今はコロナの影響で現場の職員がやっています)等が組み込まれていないことは物凄く気持ち的に楽です。


ちなみにシーツはボックスシーツです。

そういった他の業務に追われる場合、特に排泄ケアや口腔ケアが疎かにされると思っています。


入浴ケアは

週に2回、利用者1人につき45分確保できる仕組みになっています。

(人により30分、1時間と異なることもある)


良い湯が沸きましたよ。と声を掛け、洋服の準備をして、脱衣所まで行き、服を脱ぎ、身体を洗い、湯船に浸かり身体温め、リラックスできる時間を過ごしてもらう。お風呂から上がり、身体をよく拭き、必要な人には処置をして、服を着て、髪の毛を乾かす。


個人差はありますが、だいたいこのくらいの時間は必要になります。


ちなみにお風呂場の準備片付け、

細かいヘルプをして下さる介助員さんの存在は本当に大きいです。

服を準備しよう、バスタオルを取ろう、ちょっと片づけをしよう、無理して1人で介助してみよう。と

ちょっと、目や手を離すこと、無理をすることが大きな事故に繋がったりします。


編集部:なるほど。

本田:特に最初の施設が駒場苑である職員さんは、もしかしたら特別感が無いと感じてくるのかなぁ。と思っています。今の駒場苑はそれだけ自然になっていて、「当たり前の生活のを支える介護」が浸透しているんだろうなと思っています。それは本当に凄いことだと思う。


編集部:他に体験の時に感じた印象で覚えているものはありますか?

本田 :空気感が穏やかでした。体験の時は、そうはいっても緊張しますし、気を遣います。「本当に体験に来て大丈夫だったのか」と気にするものです(笑)ですが、体験時の自然なウェルカム感が嬉しくて、一気に緊張がほぐれました


編集部:やっぱり体験にくる、というのは、緊張しますよね。

本田 :そうですね。他の施設も体験しようと思っていましたが、コロナの影響で体験が出来なくなること、駒場苑が良すぎたので、決める事にしました(笑)。


編集部:そうだったのですね。入ることを決めるにあたり、何か心配なことはありませんでしたか?

本田 :住んでいる地域が遠いので、通勤時間が「1時間10分程度」という点が1つです。


編集部:結構遠いですね...!

本田 :そうですね。ただ駒場苑は早番が「8時」開始なので、少し遅めなのが助かっています。また7時間勤務ということもあって、やりたい介護ができるということも合わせると苦にはならない、と感じました。


編集部:なるほど〜。

本田 :あとは坂野さんが実際どんな人なのか?というのは気になっていました。(笑)

ま、色々、どんな感じなんだろうと(笑)



編集部:なるほど。

本田 :そうですね。このインタビューについても「何を話しても良いよ〜」ということで、この点も杞憂でした(笑)。



編集部:実際に、入社した後はどうでしたか?

本田 :1日体験のおかげで、今のところ基本的には大きなギャップはありません。経験から、

「そうは言っても怒っている人がいるんだろうな~」と思っていましたが、

入職して1ヶ月半時点で会った中では、怒っている人を見掛けない、ある意味ギャップです(笑)


編集部:なるほど。それは確かに、坂野さんも気をつけて採用していると言ってましたので、事実なんだと思います。

本田 :そうなんですね。



■「その事業所が合わないからと言って、介護が合わないのではない」と伝えたい

編集部:本田さんの今後の展望を是非教えて下さい。

本田 :今までの経験のおかげで、今は、フツーに介護できて嬉しいです(笑)

今まではバタバタしている中で、

最低限どうしていくのか?どういう仕組みが必要なのか?

という視点でいることが多かったが、逆に、今は以前に比べ余裕が持てる中で、実践を通しケアを深めていきたいです。



編集部:現状感じる駒場苑の課題はありますか?

本田 :課題になっているのかわかりませんが(笑)

まず、前提に介護現場の介護士の一部は入れ替わるものだと思っています。3年、5年以内に辞める(転職、異動をする)介護士さんって多いんです。


参考にならないかもしれませんが、私なんか4年で3つ目です(笑)


在宅系に興味がある。違う職種の勉強がしてみたい。他所の事業所で働いてみたい。とかどのような経緯で辞めるかが大事だと思っています。


通過点として駒場苑を辞めていく人がいることは、むしろポジティブなことだと思っています。


編集部:そうですね。

本田 :辞めた人とも、お互いが望むのであれば繋がりが続くといいなと感じます。

辞めた人が遊びに来れる雰囲気は感じていますので、より活かせるようにしていきたいです。

ただ、駒場苑の介護は人ありきなので、駒場苑が、求める人材と出会える仕組みが作れたら良いと思っています。


編集部:確かにそうですね。共感します。本田さん個人として、今後目指しているものや形は何かありますか?

本田 :駒場苑の介護職員として、フツーに介護します。

片手間で、現場の介護士が事業所の垣根を超えて繋がれる小規模多機能なコミュニティを作っていきたいと考えています。


以前から、事業所の閉鎖性、介護士の成長を支援する環境に差があることに不便さを感じていたので、

「成長できる環境」を外にも作り、自分達の選択肢を増やします。


時代や地域の特性を踏まえつつ、より豊かなケアが出来る支援者を共に目指したいです。

自分達ひよっこ介護士の自立支援ですね(笑)


自分達の居場所は自分達が主体的につくっていく方が良いと思っているので、

まずは、仲間と、本業を疎かにせず、楽しみながら、ラフに土台作りがしていきたいです(笑)


編集部:素晴らしいですね。

本田 :次のステップは、介護職として現場に集中しながら、こういった活動をやる中で、考えていきたいと思っています。


編集部:ありがとうございます。未経験の方に未経験者の方へお伝えしたいことはありますか?

本田:介護の業界に興味を持ってくれる人が増えることは嬉しいことです。


「介護」と言っても様々で、仕事内容、働き方も様々です。

誰にでも(利用者、職員共に)合う介護を、実践している、目指している事業所は無いと思っています。


駒場苑が合わない人だっています。


ちなみに駒場苑は、

最新鋭のテクノロジーを駆使した福祉機器なんてありませんし、

皆お揃いのコーデなんて無いし、

ナースコールはフードコートだし、

トイレ狭いし、

ラグジュアリーなエントランスがお出迎えしないし、

なんなら、THE介護施設!って建物してますよ(笑)


私には良い環境でも、

アナタにとって良い環境かは分かりません(笑)


なので、アナタが

この施設で学びたい、働きたい!

この人達と一緒に介護したい!働きたい!


ぜひ、

そう思えるチーム、事業所を探してほしいです。



「特養が合わないから、介護が合わない。とはならない」と思っています。

さらに、「その事業所が合わないからと言って、介護が合わない。とはならない」と思っています。

ただ、誰もが何の努力もせずにできる仕事でないことは、忘れないで下さい。


編集部:本当にそうですね。ありがとうございました。最後に言い残しなどはありますか?

本田 :就職希望だけでなくても、学ぶために駒場苑に見学に来ても良いと思いますので(笑)待ってま~す!


編集部:ありがとうございました。大変勉強になりました。

本田 :ありがとうございました!