■本当の家庭料理を通じて個性を出せることが醍醐味

編集部:今日は調理場のチーフをしている田中麻理さんに話を伺います。どうぞ宜しくお願い致します。 田中:宜しくお願い致します。

編集部:我々のインタビューでは初めて調理場の方へのインタビューになります。まずどんなお仕事をされているのか、教えてもらえますか? 田中 :はい。市川の調理場には、調理担当2-3人、盛り付け担当(調理師パートの方)など、合わせて8名程度います。チーフである私自身も、調理や盛り付けの仕事を他のスタッフと同じように行っています。チーフの業務としては、発注業務やヘルパースタッフとのコミュニケーション上の橋渡しを行うなどしています。

編集部:ありがとうございます。結構人数がいるものなんですね。田中さんは、どういった経緯で銀木犀に入社されたのですか? 田中 :元々、委託業者の立場から銀木犀に関わっていたことがあったのですが、その厨房を内製化するという話があり、雰囲気もいい所だというのは知っていたので、面白そう!楽しそう!ということで入りました。

編集部:そうだったんですね!入る前の銀木犀の印象で覚えている点はありますか? 田中 :薬園台の銀木犀に手伝いに行った時です。「老人ホーム」という印象を持っていましたが、外観をみた瞬間「ここに本当に老人ホーム?なんて綺麗なんだろう」と思いました。食事のシーンでも、ご飯はお櫃から、お洒落なしゃもじ、お皿も陶器の食器など、根底からイメージから変わる印象を受けたのを覚えています。

編集部:それは確かにイメージ変わりますね。入った後は、最初は調理の仕事からスタートしたのですか? 田中 :実は入社当初は調理師免許をまだ持っていなかったんです。なので、調理を教えてもらいながら、下積みでした。パートの方でも調理している人に教えてもらっていましたね!

編集部:そうだったんですね! 田中 :そこでも、自分が思っていた調理師の仕事のイメージが変わりました。お堅い感じではなく「本当に家庭料理」という感じで・・同じ献立でも作る人によって個性が出ますし、それを活かせる職場ですね。自分の色を出せる楽しみがあって。それが継続への一番の原動力になっていました。

■垣根を超えて、ヘルパーと入居者と関わる

編集部:なるほど。建物・食事の内容など、良い驚きが多かったのですね。入ってみた後はどうでしたか? 田中 :ヘルパーの方々もみなさんいい人でした(笑)。厨房で働いていると、ご飯をつくるだけというイメージがありましたが、「厨房だから」とか「ヘルパーだから」とか、そんな感じではありませんでした。ヘルパー、厨房、ご入居者様、みんなが「銀木犀」の一員であるという一体感を感じました

編集部:ありがとうございます。何かGAPを感じた点はありましたか? 田中 :そうですね・・・反面、今まで委託からの切り替えだったこともあり、まだ溝を感じるところも正直あります。そこをチーフとして、どう溝を埋めていくか・・・?、それは今もなお課題ですね。

編集部:なるほど。そこに対しては、どんな取り組みをされていこうというのはありますか? 田中 :普段の業務の中では、ヘルパーの方々と話すのは一日3回のお食事の時、厨房の扉が開く時くらいしか機会がありません。なので空き時間に、ご入居者さんの談話スペースに行くなど、厨房から出てヘルパーやご入居者様人に声をかける様にしています。また事務所で、みんなで一緒に話をしながら、思ったことを共有したり、ヘルパーの方々の状況を聞いたりしていますね。それを調理場に持って帰って、調理場で働く方が、ヘルパーの方を身近に感じられるようにしています。

編集部:いいですね。 田中 :また、調理場の方には「自分たちが配膳していいの?」と聞かれたりしますが「全然出て行っていいですよ」「もっとフランクに」「自分のおじいちゃん・おばあちゃんと話すように」といった声をかけながら、厨房から出ていく様、促しています。

編集部:そうなのですね。 田中 :私自身も、利用者と接する機会という点では、フリーの時間ができた時に、入居者のお茶会に参加したり、積極的にコミュニケーションを取っていますね。

■新しいやり方にどんどん取り組む施設に

編集部:いろいろと工夫をされているんですね。 田中 :やれることがあるなら、どんどん新しいことを自分からやろうと思っています。会社の風土として、社長もそうですが、新しいことをどんどんやろう、という会社なので、ちょっと走りすぎても、大丈夫!と思ってやっていますね(笑)

編集部:良くわかりました (笑)。先日、Twitterで銀木犀の料理をみましたが、とても美味しそうでした!献立は各事業所で決めているのですか? 田中 :献立は、管理栄養士の方が、銀木犀全体として決めています。ですが、先ほど少し話した様に、同じ献立でも作り手が違うので、その点では個性が出ていますね。

編集部:なるほど。 田中 :それに月に1回リクエスト食というのがあります。入居者の方の声を拾ったり、ヘルパーの声を聞いて、メニューを考えますが、ここはだいぶ違いがでますね。板前経験のある方や、洋食に特化した調理師の方などもいるので、新鮮な視点でリクエストのメニューを考えられます。お刺身やハンバーガーを出したり、ステーキなど、高齢者施設ではなかなか味わえない美味しさと楽しさを提供しています

編集部:素晴らしいですね。入居者の方からも良い反応がありそうですね。 田中 :ありますね!下膳の時に「 美味しかったね」とか「すごかったね」といってくれて、やっぱり嬉しいです。

編集部:いいですね。事業所としての課題として何か感じる部分はありますか? 田中 :そうですね・・・。調理の立場からは介護の事情がわかっていなかったり、中々言いづらいところはありますが、いま銀木犀が理想として掲げていることを、うまく活かせると良いと思っています。

編集部:なるほど・・・どういうことでしょうか? 田中 :非常に真面目な方が多いので、適当に仕事しようとか、このくらいでいいよね、という感じの人はいません。それに加えて、うまく、新しいことに取り組んだり、そういうやり方に取り組んだり、出来るといいなと思っています。訪問介護なので、休憩以外のフリーの時間いろいろとできるかなと思います。ヘルパー間での仕事の分担もそれは素晴らしいことだと思いますが、その時間で、もっとご入居者様とアクティブに何かやってみることがもっとあっていいと思いますね。

編集部:なるほど・・・! 田中 :新しいことを取り入れられる環境があるので、やりたいことがある、という人に向いていますよね。反面、介護の仕事を何となく、という人は向いていない様に感じます。もちろんわたし自身は、お食事の視点から銀木犀のご入居者様にアプローチをやっていきたいですね。

編集部:ありがとうございます。とても良くわかりました。最後に、田中さんの今後について教えてください! 田中 :繰り返しですが、いろいろなことにチャレンジできるベースのある会社です。私自身は、介護の仕事にも興味があります。厨房業務と介護業務の兼務もできるので、介護職の勉強もしていきたいと思っています。新しいことをどんどん取り入れていって、もしそれが失敗しても、次に活かしてまたチャレンジすれば良いと思っています。それをフォローしてくれる周りの方がいてくれるのもとても心強いです。近い将来、フードサービスのマネージャーもやりたいですね。周りにも話していたり、自分自身を鼓舞しています(笑)。

編集部:大変アグレッシブでいいですね!最後に一言お願いいたします。 田中 :まずは、ぜひ銀木犀のご飯を食べにきてください!(笑)

編集部:ありがとうございました!