■家族ではないけど、他人でもない距離で、仕事ができるはいこんちょ

編集部:今日ははいこんちょ の小林さんに話を伺います。宜しくお願いします!

小林 :宜しくお願いします!

編集部:まずはいこんちょの特徴を教えて頂けますか?

小林 :そうですね、家族ではないけど、他人でもない距離で、仕事ができるということでしょうか。仕事、だからといって、割り切れる感じでもないところがあると思います。

編集部:なるほど。

小林 :はいこんちょでは、365日ずっとデイサービスを運営しています。保険外でお泊まりを受け入れたり、訪問介護的に自宅に訪問することもあります。収益は出ないのですが・・・

編集部:そうなんですね。

小林 :今はコロナで難しいですが、みんなでディズニーランドに行ったり、飲み会に行ったり、利用者の方との距離が近いところがありますね。

編集部:いいですね!

小林 :職員に対しては職員食を100円で提供しています。研修にも力を入れるなど、給与ではない支援に注力している感じです!

編集部:それらをひっくるめて、「家族ではないけど、他人でもない距離で、仕事ができる」ということなんですね。

小林 :そうです!

■やってみなければわからないので、まずは一緒に働いてみる

編集部:話は変わりますが、最近のはいこんちょの課題はなんですか?

小林 :排泄ケア、ですね。在宅での生活状況を把握し、情報を聞き出して、アセスメントをどうするか?が課題です。

編集部:なるほど。どういうことでしょうか。

小林 :在宅ではご家族がケアをされていますが、その様子を知って、在宅でちゃんとお通じが出ているか、を知ることで、適切に対応ができます。が、なかなか、ご家族とちゃんと話して、自宅の様子を把握するのは簡単ではないんです。

編集部:なるほど〜。

小林 :それが今の課題になります!

編集部:ありがとうございます。そういったことも含めて、ちゃんと特徴を知ってもらった上で、はいこんちょで働いてもらえると良いですね。

小林 :そうですね。今は3ヶ月の試用期間を設けています。合う合わないはやってみないとわからないので、相互に見極めるための期間、ですね。

編集部:大事ですよね。

小林 :はい。それに最初はまず1年という形にしています。それは入職者がはいこんちょの介護と合わないな、と思われた時にも、1年としていれば、その人が気まずくなくやめられると思うからですね。「ずっとここで働かないといけない」ことがプレッシャーに感じる介護職も多いですからね!

編集部:確かにそうですね。

小林 :とはいえ、続けるのであれば「3年間」は働いて欲しいとは思います。はいこんちょがやっていることを理解するのに最低3年はかかると思っているんです。

編集部:なるほど〜。その辺りの期待感がわかっていると応募する方も安心だなと感じました。

■介護職が、いろいろなものを1人で背負わなくても良いようにしていきたい

編集部:小林さんは発信を積極的にやっていますが、どういった背景や理由があるのですか?

小林 :線引きは難しいですね(笑)。はいこんちょを知って欲しいというのはもちろんあります。一方、例えば講演とか話すと「安心しました!」とよく感想をもらうんですよね。

編集部:「安心」ですか...!

小林 :そうなんです(笑)。みんな不安を抱えて働いているんだなと感じます。割と僕は失敗話をすることがおおいんですが「失敗しても大丈夫」ということを、伝えたいのかもしれません。

編集部:なるほど〜。写真もよく投稿されていますよね!

小林 :あれは職員が撮っているんですよ!

編集部:そうなんですね...!

小林 :最初はそれにテキストで解説をしてました。ですが、途中からやめて、解釈は観た人に任せる感じにしています。

編集部:なるほど。

小林 :この写真なんかは、お年寄りの方に、感謝状を渡している写真ですね。

編集部:いい写真です!

小林 :そこにはその方にまつわるコメントを書くのですが、その時にいつもどのくらいその人を見ているのか、が出ますね。

編集部:なるほど・・・

小林 :例えば、毎日きっちりくることを誇りに思っている方がいれば、「毎日来てくれてありがとう」と書く、という感じです。

編集部:それは喜びますね〜!

小林 :はい!

編集部:小林さんが、今後、業界に対して伝えていきたいことはありますか?

小林 :そうですね。ちょっと話はずれますが、新人の時に働いていた介護施設で、おばあさんを転ばせてしまい、骨折させてしまいました。

編集部:はい。

小林 :そのとき思ったのは「自分の責任だ〜」ということです。そこから、知識や技術、怪我をさせないようなやり方をがんばって勉強しました。もう1つ思ったのは、仕組みの責任もあるよな〜ということです。

編集部:なるほど。

小林 :急がなければいけなかった環境とか、そういった状況になってしまった仕組みにも問題があると思いました。

編集部:そうですね。

小林 :そういったこともあって、はいこんちょでは、そのあたりの環境整備を注力しています。そして、業界全体でみた時にも、介護職の人が、失敗した時も含めて、いろいろなものを1人で背負わなくても良いようにしていきたいですね。

編集部:そのための1つが発信ということなんですね。

小林 :そうですね。個人レベルと全体レベルのことを伝えていきたいと思っています。

編集部:よくわかりました。色々と今後、ご一緒していければと思います!ありがとうございました!

小林 :ありがとうございました!