■イレギュラーな対応で、利用者のいつもと違う表情が見れる

編集部:今日は、よみうりランド花ハウスに勤めて11年目の介護職、塩田さんにインタビューをします。宜しくお願い致します!

塩田 :宜しくお願い致します。

編集部:まずよみうりランド花ハウスに入った経緯を教えてください。

塩田 :大学が社会福祉学部で、そこで福祉を勉強しました。その時に傾聴ボランティアでよみうりランド花ハウスに来たことがきっかけです。

編集部:そうなんですね。

塩田 :そこで現場の空気が温かったのを覚えています。そして施設が家の近所だったこともあり、入職しました(笑)。

編集部:近所なのは、大事ですよね(笑)。

塩田 :そうですね。遠くから通っている人もいて、大変そうですが、私はゴンドラに乗って出勤することもあり、眺めもよくていい感じです!(笑)

編集部:ゴンドラ・・いいですね!

塩田 :はい(笑)。

編集部:入職した最初はどうでしたか?

塩田 :新卒でしたので、利用者の方にも孫の様に可愛がってもらえました。マナーなどについても、利用者の方から教えてもらった感じです。そんなことを覚えています。

編集部:ありがとうございます。よみうりランド花ハウスでは「個別ケア」に注力されていると伺っています。塩田さんはどんな風に捉えて仕事をされていますか?

塩田 :「個別ケア」・・・そうですね。生活は利用者それぞれでみんな違います。本人やご家族含めて施設で過ごすという選択をした中で、できるだけ生活をしやすく、ということは考えています

編集部:なるほど。

塩田 :そして、それだけではなく、施設で一緒に過ごすという出会いがあった、とも考えています。利用者同士で仲良くなることも多いですね。

編集部:具体的にはどういう取り組みをされるのでしょうか?

塩田 :レクリエーション、というよりは、普段の会話を大事にするということですね。例えば認知症の方であっても、長期記憶が残っているので、出身地の話などは盛り上がって、色々と楽しそうに話してくれます。それを一緒に楽しむイメージです。

編集部:なるほど。

塩田 :前に、秋田出身の方がいたので、きりたんぽをみんなで作りました。その時は、いつも交流しない利用者どうしが楽しそうにしてました。あとは餃子パーティなどをすることもありました。

編集部:いいですね〜。

塩田 :手作り系のイベントは良いですが、寿司の出前には勝てないですね(笑)。お寿司を好きな方は多いです。

編集部:素晴らしい取り組みだと思います。職員の方にとっては、やることが増える面もありますよね。こういう取り組みは、どういう形で、スタートするのですか?

塩田 :職員の余裕があれば、やる、という面はあります。最近は正直なところあまりやれてない、という感じです。これまでで言えば、例えば利用者の方が、チラシを見て「〇〇を食べたい」とボソッと言ったときに、その声を拾って、「こういうのやってみたいんですけど」と職員に提案すると、みんなでやってくれる、という流れでした。

編集部:そうなんですね。そういった取り組みは大変だとは思いますが、職員が皆で取り組むんですね!

塩田 :そうですね。いつも食べない利用者が、たくさん食べてたりするのを見ると嬉しいです。こんなの好きなんだ、とか、意外な発見もあります。その人を知っていくきっかけになるんですよね。

編集部:なるほど。

塩田 :日々の日常も大事ですが、こういったイレギュラーな取り組みを通じて、もっともっといろんな顔が見れます。いい表情もそうだし、そうじゃない表情も含めて、いろんな面が見えます。それが取り組む理由になっているのかもしれません。

■自分が見えていなかった利用者のことを知ることが喜びに

編集部:そういうことは、昔から塩田さんはやろうと考えてやっていたのですか?

塩田 :入った当時は、忙しさの方が勝っていました。業務優先、安全優先です。余裕がないと「わー」と慌ててしまう性格でもあります(笑)。

編集部:そうなんですね (笑) 。

塩田 :ですが、仕事に慣れて落ち着いてきた時に、大きなきっかけがあったわけではありませんが、途中から、利用者の方が「こんなことを言うんだ」とか、「あんまり見えてなかったかも」とか、感じる様になりました

編集部:なるほど。

塩田 :自分が楽しんで話せる環境を整えよう、と思い、その環境を整えた時に、いろいろな変化が見える様になりました。自分が今まで見えていなかったものが、見える様になって、その時に楽しいと感じる様になったのが、大きいですね。

■入ってしまえば、自分で楽しみは見つけられるはず

編集部:ありがとうございました。よくわかりました。よみうりランド花ハウスの良いところはどんなところですか?

塩田 :職員同士も話しやすい、上司にも相談しやすいところですね。あたたかい職場だと思います。

編集部:確かにそれは感じますね。逆に、ここが課題かな、と言うところはありますか?

塩田 :そうですね・・・外部の取り組みを知る機会が少ないところ、でしょうか。難しいケースを目の前にしたときに、どういう対応をするべきなのか・・・他のフロアはもちろん、他の施設では、どういう対応をするのだろう、という新しい視点が欲しくなる時はありますね。

編集部:なるほど。新卒からずっと同じ施設にいるということもあって、そう感じるのかもしれませんね。ありがとうございました。最後に、何かメッセージはありますか?

塩田:そうですね。友人も含めて、介護をよく知らない人と介護について話すと「大変でしょ」という所からスタートします。そこに違和感を感じていました。

編集部:はい。

塩田 :忙しいというのはありますが、世の中の人が思っている「大変」とは違うと思ってます。介護の楽しみは伝わりづらいし、文章で伝えにくいです。表情とか、でそれを感じたりするものなので。でも、入ってしまえば、自分で楽しみは見つけられるはずです。

編集部:確かにそうかもしれませんね。

塩田 :そして、よみうりランド花ハウスは、新しい方にも、配置をよく考えてくれているので、働きやすいとは思います!ありがとうございました!

編集部:ありがとうございました!