■利用者と喜怒哀楽を共にする

・編集部:今日は簡単なインタビューをさせてください。前回の職員インタビューでユニットリーダーの2人に話を聞きました。(上田さん「1日1日を楽しく過ごせるのが、良い介護」、高橋さん「いろいろな感情を感じさせる介護という仕事」)。その中で、介護現場で働く人のインタビューとしては珍しく「楽しい」というワードが頻発していました。これがずっと気になっていたので、ぜひ教えてください。なぜリーダー2人は楽しいと言っていたと思いますか? ・清水:利用者と喜怒哀楽を共にしようという話はよくしています。例えば、お酒を飲みたい人がいれば、そうできる様にするなどです。それ以外にも何か利用者の方から「これをしたい」と言われた場合は、できるようにすることを目指しています

・編集部:なるほど。 ・清水:なので、職員の方も、その楽しむ表情を見て、楽しんでいるということではないでしょうか。

■「生きていること・生きている時に焦点を」

・編集部:そういうことなのですね。何かそういう形になったきっかけとかはあるのですか?

・清水:自分自身は、この施設でケアマネからスタートしています。ケアプランを作る際にも、何か食べたいものはないか?など、楽しみを見つけるようにしてきました。そういった考え方が、施設長としてサニーヒル横浜を運営するにあたり、行事や外出の多さに繋がっていると思います。

・編集部:なるほど〜! ・清水:特に、開設5年目に看取り介護をスタートした時から、職員の考えが変わったように感じています。講師を呼んで、看取り介護についての話を伺いました。その際に、看取り介護は「生きていること・生きている時に焦点をあてよう」という話があったのです。

・編集部:はい。 ・清水:そこから、元気な時からやりたいこと・できることはやってもらおう、と職員の意識や動きも変わった様に思います。

・編集部:素晴らしいですね!具体的にはどういうことをやったりされているのですか? ・清水:具体的には開設1年目からズーラシアに行ったりしていました。またご自宅が近い方には、帰って頂いたりしています。

■大きい施設なので、様々な人がいることは分かって入って欲しい

・編集部:よくわかりました。素晴らしいです。逆に、サニーヒル横浜に入る上で、これは先に知っておかないと後からがっかりしそうな点はありますか?a

■「チームケア」を主導する介護主任の存在

・編集部:前回新たに永瀬さんのインタビューをさせて頂きました。そこで「チームケア」の話が挙がっており、素晴らしいと感じ、この考えが一体どこから生まれているのかぜひ聞いてみたいと思い、インタビューをできたらと思います。 ・山口:そうですね、チームケアについては介護主任が新人の初期研修でよく伝えています。主任はこの業界で15年くらいの方で、別業種から来られました。

・編集部:はい。 ・山口:その中で、「『1人の人』や『1つのユニット(朋松苑では30名ずつの小集団を形成しており、便宜上「ユニット」と呼んでいる)』だけが良いのではダメで、全体を考えることが大事」と、よく伝えています。

・編集部:素晴らしいですね!それは施設長の方針なのですか? ・山口:もちろん主任と話した上で、という形になりますが、この考えは主任が中心的になっています。

・編集部:よくお二人ではお話しするのでしょうか? ・山口:仕事の流れなどについて、個別によく相談にきてくれるので、話すことは多くありますね。

・編集部:良い関係性を作れているのだと認識しました。

■職場環境の多様性にどう対応していくか

・編集部:話は全く変わりますが、朋松苑に入る前に知っておかないと、あとでがっかりするかもしれないという点はありますか? ・山口:勤務時間帯が多い点でしょうか。利用者の方のペースに合わせて勤務時間を増やした結果、いまは6〜7程度に増えて、細かすぎるという見方もあります。

・編集部:なるほど。 ・山口:普通であれば、早番・日勤・遅番・夜勤などになりますが、30分刻みの勤務帯ができています。職員からするとその僅かな差であれば、家を出る時間がほとんど変わらず、その点は気になるかもしれません。

・編集部:ありがとうございます。他にはありますか? ・山口:職員は20-30代が中心です。50代の方などにどう働きやすい環境を作っていくのか、は、これからのチャレンジになります。

・編集部:はい。 ・山口:例えば介護リフトの導入だとか、年齢を重ねた方でも働ける職場にどうしていくのか、これからの課題だと思っています。

・編集部:ありがとうございました!

・清水:そうですね。年齢層や価値観、本当に様々な人がいます。それはどこの介護現場でもそうだと思いますが、サニーヒル横浜は150床で、かつ、職員も厚めに在籍しているので、人数が多いです。でのすで、余計にそういった面があります

・編集部:なるほど!まあ、そうですよね(笑)。 ・清水:例えば、先ほどのご利用者にやりたいことをやってもらうという話も、もちろん全ての職員がそれをやりたいと思うかというと、そうでもありませんしね。

・編集部:そういった場合は、どう対応しているのでしょうか。 ・清水:職員には得意・不得意があるので、業務をそれに応じて分担をしています。その上で、これは「仕事」だと伝え、仕事として年1回はやりましょう、という形を取っていますね。

・編集部:ありがとうございました。サニーヒル横浜の雰囲気とその背景にあるものへの理解が深まりました。 ・清水:先ほどお伝えした様に、年齢層や価値観、本当に様々な人いるので、嫌なことがあったら言ってくださいね、と職員にはよく伝えています(笑)。体験お待ちしています!