6/5(土)17時半〜19時にて、宅老所「はいこんちょ(栃木県)」、「タブノキ(長野県)」、特別養護老人ホーム「はちす苑(千葉県)」による、オンラインセミナーを実施しました! テーマは、「引っ越してまで行きたいケアの秘訣」です✨

3事業所とも、遠方から引っ越しして転職をしたり、視察に来たりする方がおられるなど、その実践内容に関心を集めています。その3事業所の所長・施設長に、以下の様なテーマでお話をいただきました。

・どんなケアをしているのか? ・これからどんなケアをしていくのか? ・住む場所としての栃木県・長野県・千葉県の魅力 ・引っ越しに際して、何を考えたら良いか?

こちらのレポートでは、その内容を6部に分けてお伝えします! 第5回は、引っ越すときに気をつけた方が良いことについてです。 3事業所に関心がある方はもちろん、介護という土地を選ばない仕事だからこそ、新天地を検討している方、ぜひ読んでみてください🌱

実際の雰囲気を感じてみたいという方は、こちらの動画をご覧ください!

〜動画56:18〜

■引越しに際して何に注意したら良いの?

深山さん(みんなの家 タブノキ / 長野県):  こんな言い方をしたら身も蓋もないかもしれませんが、その事業所を辞めてもいいところじゃないと、引っ越しちゃダメだと思います。「そこの事業所しかない!」となって来たら、すごく切ないし、働いててもどんどんしんどくなっちゃうんじゃないかと思うんですよね。土地そのものに自分のフィーリングがビビッと来るというか、「ここだったらずっと住みたいな」と思えるところに行くべきだと思うので、その事業所だけを見てはいけないんじゃないか、と思っています。

 じゃあどういうところを見るのか、というと、風土を感じられるようなところに、何回も足を運んでみたら良いのではと思います。そこら辺にいる人を掴まえてお話をしてみたり、お店に入ったり、色々と情報を得るツールはあると思うので、こういうところだったら仕事場以外にも居場所作れそうだな、というのを感じられるどうか、しっかり見て考えると良いのでは、と思います。

小林さん(宅老所はいこんちょ / 栃木県):  僕のFacebookにも書いているんですが、サッカー選手が海外に行ったときに失敗して帰ってくる、という例がすごく好きで(笑) ただサッカーがうまくてもダメで、じゃあどんな人が成功しているのかというと、向こうの現地の言葉を覚えたり、現地の風土になじむ、というのがポイントなんですね。

 サッカー選手は、そこで馴染めなかったら、すぐ移籍しちゃうんですよね。だから、そこの事業所にいきたいんだけど、そこがダメだったとしても、別の事業所で働こうかな、となれたら、良いんじゃないかな、と思います。 

 もう一つサッカー選手の例えなんですが、海外から日本に来るサッカー選手で、超有名な人でも活躍できないで帰ったりとか、活躍しててもすぐ帰っちゃう人もいますよね。それはなぜかというと、地域や風土に馴染んでいくというのも大事なんですが、そこのチームの人たちと、自分から打ち解けようとするかどうか?というのが大事なんですね。そこら辺を面白がれるか?自分から積極的に溶け込む努力ができるか?というのは、難しいことかもしれませんが、すごく大事なんじゃないかと思います。

 最近は、北海道からきた職員に、地域交流手当というのを月3000円出して、班の回覧板を回す係をやってもらっています。これでご近所さんと仲良くなれて、この前もみんなで集まって夕飯を食べたりとかもしていました。

 僕自身も栃木に引っ越してきてるので、最初の3年間くらいは自分から頑張っていっていました。今はあまりそういうことしませんが、それでも良いと思うんですよね。最初だけでも、頑張っていろんな会に行ったりとか、溶け込めるように努力するって、大事なことだと思っています。    もう一つ、東京からきた職員が、地域づくりをしたいと言ってて、やろうとしてもなかなか地域の人に集まってもらえないので、どうしたらいいんですか?というのも、この前話し合いました。自分のネガティブな面について考え、この地域のことを知らない、となったんですね。そこで、北海道の職員と二人で、御近所さんにチラシを配って、ご飯食べながらこの地域について教えてもらう会をやろうとしています。自分にとってネガティブだったり足りないことを、ポジティブなことに変えてやれた良い例なのでは、と思いますね。

 自分たちの居場所は自分で作る、というのも、一つの面白さなんだろうなあ、と思っています。「自分が思ってた学びたいことではないことをここで学んでいくよ、それを歓迎してね」という感じで職員には伝えていますね。

麻生さん(はちす苑 / 千葉県):  はちす苑に入職された方は、ほとんどが「ファーストインプレッションで決めた」といいます。最初の入り口に入ったときの、匂い・雰囲気・明るさなどでしょうか。あとは、「鍵をしていない」というのも、衝撃的に受け取られることが多いみたいですね。自分が色々な施設を見たときの、最初の印象、というのは大事なんじゃないかな、と思います。

 あと、意外と(すぐそばではなく)周辺に住んでいる人が多いかな、と思います。すぐ近くじゃなくて、あえて遠目に住んでいる人とか。逆に、この近くから就職してる人も多くいますね。法人で、福祉学習にずっと取り組んでいるので、ここの小中学校を卒業した人が戻ってきている、というケースも何件かあります。    引越ししてまで、というところで考えると、今勤めている事業所で、苦しい思いをしていて、どうにもこうにも抜け出せない状況になっているんだったら、思い切って、自分がやりたい介護ができるようなところを選んでみるのが、良いんじゃないかな、と思います。

〜動画1:09:38〜

次回は「事業所の魅力はここ!」です。ぜひ合わせてお読みください!